-中国語あれこれ
--鄭老師の漫談--
(63) 中国語会話 中級プレミアム・レッスン
【依頼の表現Ⅱ】
我托你办的事儿,怎么样了?/请您多关照田中先生

お願いした用件はどうなりましたか? 
/田中さんを何卒よろしくお願いします。
★依頼の念押しドウカヒトツ!
1. 请您费点儿心。
2. 有劳您多费点儿心。
3. 我求求您了。
4. 就算我求你了。
5. 这件事就全靠你了。


★語注;
费心 fèi-xīn;【離合動詞】気を遣う/心を砕く/配慮する●有劳 yǒu-láo;【動詞・常套語】苦労を掛ける●靠 kào;【動詞】当てにする/依存する

★解説;
▲例文1
“请您费点儿心。”は「ご配慮をお願いします」。▲例文2“有劳您多费点儿心。”は「ご面倒ですが、お気遣いのほどよろしくお願いします」。例文1に比べて“有劳…”の方は改まった言い方として使われます。

▲例文3“我求求您了。”は「お願いだから!」と懇願するような口調。▲例文4“就算我求你了。”は「頼むから力になってください」。これは親しい友人や馴染みの知人に対して、改まった態度で援助を求める言い方。

▲例文5
“这件事就全靠你了。”は「この件はすべて、君を頼りにしていますからね」、「君に頼んだよ」。目上の人には“你”“您”に替えるとよい。

関連語句として、
我这样求你也不行吗?(この私がこんなに頼んでもだめなんですか?)连我都不行吗(この私の頼みでさえも断るのですか?)我托你办的事儿,怎么样了?(お願いした用件はどうなりましたか?)などがあります。

“分忧”“四海之内皆兄弟也”
依頼の念押しフレーズに関連して、
“分忧 fēn-yōu;【動詞】悩みを分け合う”という用語が面白い。“我希望你替我分忧。”などと言いますが、直訳すると「私の悩みを半分、肩代わりして欲しい」、つまり悩んでいる自分を傍観していないで、力になって欲しいと友人などに頼み込むわけです。たしかに友人に半分肩代わりしてもらえれば、悩みも半減して気も晴れてきますからね。「それって、悩みのお裾分けじゃないの?なんとも図々しいやり方だよね」なんて思う人がいるかもしれません。しかし、その批判は的外れです。

実際、こうした友人との相互依存観念は、中国人の頭の中で根強く存在しています。日常の会話の中でも、次の諺がよく引用されます——
“在家靠父母,出门靠朋友(家では両親に頼り、外では友人に頼る)”、“同甘苦共患难(苦楽を共にする/一蓮托生)”。いかにも人間関係が濃密な中国人らしい表現ではありませんか。逆に、困っている中国人の力になりたいときは、“我愿意替你分忧。”と申し出れば、それは大きな誠意の表れと受け止められるでしょう。
ミーンナ キョウダイ♪
中国人のそうした強い相互依存・相互浸透・相互発展の観念は、世界観にも投影されており、いまや「人類運命共同体」論として大いに提唱されています。現在、中国人の思い描く、欧亜大陸に跨る「巨大シルクロード共栄圏」構築の夢は、そうした理念の表れといえましょう。

その根底には“
四海之内皆兄弟也(四海の内皆兄弟なり/四海兄弟=真心と礼義を尽くして他者に交われば、世界中の人々はみな兄弟のように仲良くなる【出典:論語】)”との世界平和思想・理念が脈打っているように感じられます。この理念がはたして単なる漠然とした当てにならない理想論なのかどうか、悠久の歴史を持つ中国文明の真価がまさに問われています。まずは事態の推移に大いに注目したいところです。


★事務的な依頼
依頼の表現というと、まず思い浮かぶのは旅行先・出張先での用事を処理するさまざまな場面でしょう。筆頭に挙げたいのは、宿泊するホテルでの依頼フレーズです。サービス料の対価としてサービスを享受するシステムなので、わりと用件を頼み易い。会話の練習用にはもってこいですね。では、市販の会話実用書にもよく登場するフレーズを少し挙げておさらいしてみましょう。
カシコマリマシタ!
1. 请帮我把行李搬到大厅。
2. 请告诉我这个怎么用。
3. 请给我送一条新的毛巾来。
4. 明天早上五点叫醒我,好吗?
5. 我需要送餐服务。
6. 请赶快过来看一下。
7. 麻烦您快点儿。
8. 请帮我叫一辆出租车。
9. 请给我开发票。


★語注;
大厅 dà-tīng;【名詞】ホール/ロビー ●叫醒 jiào-xǐng;【離合動詞】呼び覚ます
需要xū-yào;【動詞】必要とする ●送餐 sòng-cān;【動詞句】 食事を届ける
赶快 gǎn-kuài;【副詞】すぐに/急いで ●开 kāi;【動詞】(領収書・処方箋などを)書く/作成する
忧=憂 厅=庁 帮=幇 务=務

★解説;
▲例文1
“请帮我把行李搬到大厅。”は「私の荷物をロビーまで運んでください」。▲例文2“请告诉我这个怎么用。”は「これの使い方を教えてください」。▲例文3“请给我送一条新的毛巾来。”は「新しいタオルを一本届けてきてください」。

▲例文4
“明天早上五点叫醒我,好吗?”は「明日の朝五時に起こしてください(モーニングコール)」。
▲例文5
“我需要送餐服务。”は「ルームサービスをお願いします」。

▲例文6
“请赶快过来看一下。”は「早くこちらに来てちょっと様子を見てみてください」。トラブルに見舞われたときに、ホテルの従業員や関係者に救援を求める言い方。

▲例文7
“麻烦您快点儿。”は「ご面倒ですが、早くしてください」。▲例文8“请帮我叫一辆出租车。”は「タクシーを一台、呼んでください」。▲例文9“请给我开发票。”は「領収書を切ってください」。

★個人的な日常雑事の依頼
家族、友人、同僚、知人などとの間で日常よく使われる依頼フレーズをおさらいしてみましょう。

1.你给我倒杯茶。
2.你给我买瓶汽水来。
3.你帮我去把他喊来。
4.你带我去看看。
5.菜单我看不懂,还是你来帮我点吧。
6.你给我留个地址好吗?
7.您能帮我给他留个话吗?
8.我能借用一下儿您的电话吗?
9.您能帮我们照张相吗?
10. 您能送我到能打到车的地方吗?
11. 最近有什么好电影?给我推荐一个吧。
12. 你来替我做好吗?
13. 我能跟你借点儿钱吗?


★語注;
倒 dào;【動詞】注ぐ/中身を空ける ●喊 hǎn;【動詞】(人を)呼ぶ/大声で叫ぶ
留话 liú-huà;【離合動詞】伝言を残す/言い置きする

★解説;
▲例文1
“你给我倒杯茶。”は「お茶を入れてちょうだい」。▲例文2“你给我买瓶汽水来。”は「サイダーを一本買ってきてちょうだい」。▲例文3“你帮我去把他喊来。”は「(彼のところへ行って)彼を呼んで来てください」。

▲例文4
“你带我去看看。”は「ちょっと(様子を)見たいので、そこへ連れてってください」。▲例文5“菜单我看不懂,还是你来帮我点吧。”は「メニューは見てもわかりませんので、注文はやっぱりあなたにお願いします」。

▲例文6
“你给我留个地址好吗?”は「(別れる前に)あなたの住所を私に残していってくれますか?」。立ち去ろうとする人に対して、以後の連絡用にその住所を教えてくれるよう頼む言い方。

▲例文7
“您能帮我给他留个话吗?”は「彼への言付けをお願いしてもいいですか?」。▲例文8“我能借用一下儿您的电话吗?”は「ちょっとお電話を拝借してもいいですか?」。▲例文9“您能帮我们照张相吗?”は「ちょっと私たちの写真を撮っていただけますか?」。

▲例文10
“您能送我到能打到车的地方吗?”は「タクシーが拾える場所まで送って下さいますか?」。▲例文11“最近有什么好电影?给我推荐一个吧。”は「最近どんな良い映画があるの?ひとつ私に教えてください」。

▲例文12
“你来替我做好吗?”は「私に代わってやってくれますか?」。▲例文13“我能跟你借点儿钱吗?”は「少しお金を貸してくれませんか?」。

次回は精神的な援助を求める言い方を取り上げます。

(次回第64話・依頼の表現Ⅲに続く)